2015年7月27日月曜日

【ピポ】君が感じてる感情はね、僕の言葉なんだ

ねえ、君!
僕、君に云ったよね?
「どんな世界を創造しようか」って、云ったよね?!

でも君は、ずーーーーっと同じ世界を創造してばかりじゃない! あいつに言われた嫌な言葉とかさ、あの時の場面とかさ、あの時のあいつの顔とか! しかも、過去や未来にまで勝手にいっちゃって、否定的な世界ばーーーーーっかり集めてきちゃってさ! あ、今も! それだよ、それ。 いま君の頭の中に浮かんでるその光景! もう。その光景を見るたびに、僕はずーーーーっと叫びっぱなしなんだから! 「え?!なんで?!」「えーーーー、 また?!」「そうじゃないって!」って、僕は君に、なんども何度も云ってたんだよ?! なのに君は、全く僕にお構いなし。どうして否定的で消極的な世界集めに熱中しちゃうんだよ! これじゃ、ずーーーーっと同じ世界を堂々巡りしているだけじゃないか!


はあ、はあ、はあ…………。

ああ……、疲れた。

……。

ごめん、ちょっと云いすぎちゃった。

そうだよね。

僕の云ってること、良くわからないよね。
君と僕は、ちょっと前に繋がったばかりだもんね。
こうやって君と話せるようになったから、僕、ちょっと先走っちゃった。

ごめんね。

あのね。

体を持たないこの僕が、君に言葉を伝えられるのは、この場所しかないんだ。
でもね、僕はいつでも君と話がしたい。
だって、君といつも一緒にいてさ、2人で一緒に、この世界を創造しているんだよ。

僕にだって、云いたいことのひとつやふたつ……、
ううん。
みっつもよっつも、とにかく沢山あるんだ。

だから、僕はいつも君に話しかけてるの。

君が何かを思うたび、僕はワクワクしたり、イライラしたりする。
ドーンと沈んだり、ルンルンしたり。

そうだよ。

君が抱く全ての感情は、僕が君に話しかけている言葉なんだ。

例えばね、君に「何か」が起きたとするでしょ?
そのとき君は、その「何か」に対して「あー、イライラする」って、思ってるでしょ?

君が思ってるって、思ってるでしょ?

違うんだよ。

あれはね、君が「何か」に対してイライラしてるんじゃなくて、僕が君に対してイライラしてるんだ。
「あーー! もう! なんで!」って、君に対して僕が思ってるの。
「違うって、そうじゃないって!」って、僕が懸命に君に伝えようとしてるんだ。

あれが僕の言葉なんだ。

でもさ、そういう時の君って、君が感じている感情をおざなりにするんだよね。

感じているけどさ、そこに注目はしてくれない。
君は、君の目の前で起きた「何か」にばかり注目しちゃう。
そのことばかり思い浮かべて、その「何か」から目を離そうとしないんだ。

僕の言葉が、君に伝わらない。

だからちょっと寂しくなるんだ、僕。
ドーンと暗く沈んじゃうんだ。

だから、お願い。

君が何かを感じたら、その時は僕のことを思い出して。
僕が何かを伝えようとしてるってことを思い出して。
君と僕は、もともとひとつだったってことを思い出して。

君は僕で、僕は君だよ。

君がこの世界を見ているように、僕もこの世界を感じてる。
この世界で体験できることの全てを通して、僕らは僕らのことを知りたいんだ。
そう願って創り上げた世界なんだからさ。

それでね、君にひとつ提案があるんだけど……。

僕は、もっと違う世界も感じてみたいなって思ってる。

ドキドキして、ルンルン気分でいられるような世界を感じてみたい。
君がずっと笑顔でいられて、楽しくいられる世界を見てみたい。
いま君と僕とで見ているこの世界もいいけどさ、でも、もう十分かなって思うんだ。

ねえ、君はどう思う?

いま君が見ているこの世界、まだずっと見ていたい?
ピポ

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